2007年3月31日土曜日

ああ、野麦峠


明日から社員になるナガイ君。先日ご両親がお店に食事に来てくれた。
たくさんお菓子を頂き、尚且つ大きな苺までも頂いた。あっという間に食べ尽くし、「こんなにいっぱい貰って悪いねえ、素晴らしいご両親だね」と言うと、ナガイ君は恐縮していた。あんなに凄いお土産をくれるので、「お父さんの仕事なんだっけ」と聞くと、「製紙工場です」と言うので、苫小牧出身であるナガイ君であるし大納得であった。
カズヤに、「ナガイ君のお父さんは製紙工場で働いてるんだって」と言うと、分かってない顔をしたので、「製紙工場分かんないの?」と聞くと、またバカにされたと思ったらしく「分かりますよそのくらい、糸ですよね」と、案の定間違っていた。
ついでに私の「お前それは、ああ、野麦峠だろ」という、素晴らしい返しにも無反応であった。

2007年3月30日金曜日

選挙

選挙戦まっさかりである。
良い年をして投票にはあまり行かぬが、選挙カーを応援するのは好きである。窓にへばりつき、手を振る訳でもないのだが、見ているだけで、「窓からのご声援ありがとうございます!」と、拡声器で周辺一帯に響き渡るのが楽しいのだ。
子供の頃もそれに凝っており、小学校に入る前、選挙カーの声が聞こえると2階の窓まで行き、ただじっと見つめ、「窓からのご声援ありがとうございます!」と、言われては喜んでいた。そんな事をしていると、ある日選挙カーが家の前で停まった。すっ飛んで外まで行くと、外で近所の人に握手をしているではないか。慌てて私も握手をしてもらい、興奮しながら「青木まもると握手した!」と、婆さんに報告し、それからしばらく、青木まもると握手した事を自慢していた。当然ながら、友達には言ってもポカンとした顔をされたが。

今日も店の前を選挙カーが通ったので、窓を開け、「窓からのご声援ありがとうございますって言われるから見てれ!」と、張り切って若い衆に言っていると、あっさり素通りされてしまった。

2007年3月27日火曜日

地震

幼少時代、短い期間であるが日高にて過ごした。正直、楽しい思いでは皆無に等しい。
その中でも一番記憶にあるのが「浦河沖地震」である。
その日は日曜日であったにもかかわらず家には誰もおらず、小学生であった私は一人で「ラブアタック」を見ており、いつしか「かぐや姫」になる日を夢見ていた。そこに大地震はやってきた。テレビは消え、タンスは倒れ、冷蔵庫も開いた。外に出ると、家は傾き、道路はひび割れ、「ノストラダムスの大予言だ・・」と、恐くなった。
日高なのでちょいちょい地震はあったので慣れていたつもりであったが、さすがにあれ程の揺れは後にも先にも無い。

大きな地震がある度に、いつもこの事を思い出す。本当に、天災は忘れた頃にやってくるのだ。

2007年3月23日金曜日

マイブーム

スープカレーを食べに行くと、必ず「チキン」を頼む。
しかし先日、あまり腹が減ってないのに何故かスープカレーを食べに行ってしまったので、「失敗してもいいや」と思い、日頃から気になっていた「シーフードスープカレー」を頼んでみる事にした。
これが何と、期待していなかった分もあってか、非常に美味しくて久々にアドレナリンが出た。あまりに美味しく、店の賄いを食べずにそそくさとシーフードスープカレーを食べに行く始末である。
サポイにて、サライを読みながらシーフードスープカレーを食べるのが今一番の至福の時である。

2007年3月20日火曜日

無意味なボード


暖冬のせいにして今期は一度もボードに行っていなかった。
一回も行かなかったという事になっては寂しいし、調度雪も降った事なのでヤマを連れて行く事にした。
「あんた朝飯食べてないんでしょ」と、ヤマのせいにしてマックに寄る事にした。実の所は自分が食べたいだけである。私はハンバーガーを2個頼んだのだが、ヤマは1個しか頼まないので「ええ?!1個でいいの?」と言うと、「あ、はい大丈夫です」と当然の様な顔をされた。もしや遠慮しているのかと思い、「マックナゲットも頼むかい?」と聞いても、「いえ、いいです」と断られた。「ちきしょう、あたしが食べたかったのに」と思っていると、マックのお姉さんが「只今ナゲット100円になってます」と、素晴らしいセールストークをしてきたので「じゃあ1個」と、スマートに頼む事が出来た。
運転しながらハンバーガーを食べるのは意外と難しく、ましてやナゲットにソースを付けるのは至難の業であり、信号で停まる度ヤマに「ナゲット!ソース!」と指令を出し、円滑に食べる事が出来た。
すると案の定食べ過ぎであり、ついでに前日の飲み過ぎも崇り、ゴンドラに乗ると急に気分が悪くなってしまった。「気持ちわりい・・」と言い続ける私に、当たり前だと言わんばかりにヤマは同情してくれなかった。
仕方ないので私だけ休憩する事にし、食堂でカレーやラーメンの匂いにまみれぼーっとしていた。するとヤマも休憩しに来たので、「ラーメン食べたくない?」と聞くと、「ついさっき、苦しい、気持ち悪いって言ってたじゃないですか・・」と、嫌な事を言ってきたので「いや、別に食べたい訳じゃないよ」と言ってやると、かなり不審の目で見られた。
結局最後まで気分が優れなく、何をしに行ったか分からないボードであった。

2007年3月18日日曜日

ビフォーアフター

張り切って通っていたスポーツクラブも、最近は月に2回ほど風呂に入りに行く程度になってしまった。銭湯にしては高い。
「このままではいかん」と、再度奮起して行ってみると、行く度にちょいちょい見掛けていたデブの若い男の子が、劇的に痩せているのを目撃してしまった。
「嘘だ・・」と、自分の目を疑ったが間違いなくあの彼である。あんなに太っていたのに、今では私より痩せているではないか。上級向けのエアロビも笑顔でこなし、今や彼に昔の面影はない。誰かに言って、彼の功績を称えたいのだが、スポーツクラブに知り合いはおらず、ましてや彼に注目してたのも私だけだと思われ、無念さだけが残る。
逆に私は1グラムも痩せないので、やめたほうが良いのかもしれない。

2007年3月16日金曜日

親知らず


アルバイトのナガイ君。4本の親知らずを抜く為に1週間以上の入院をし手術をして、今日からカムバックしてきた。
親知らずのせいで発熱し、時期が時期だけに「インフルエンザだ・・」と思い病院に行った所、「原因不明です」と言われたらしい。不安を抱えながら過ごしていると、やっと歯が痛くなって歯医者に行き原因が分かった。そして一気に4本抜く事になったらしく、入院を余儀なくされた。
ありきたりだが「痛かった?」と聞いてみると、「全身麻酔した事あります?」と、逆に質問された。「ないよ、健康優良児だもん」と言うと、それから全身麻酔の凄さを語ってくれた。
点滴で入れるらしいのだが、首から上に来た途端に記憶が無くなるらしい。気付いた時には、「ナガイさん、ナガイさん」と看護婦に呼ばれて、無事手術成功だと言うのだ。病院に縁の無い私にとっては嘘の様な話である。

親知らずも抜いて心機一転のナガイ君。春からは社員になる。

2007年3月13日火曜日

POMODORO


賄いはいつも、若い衆が自分達の作りたい物を作って出してくるのだが、今日はどうしても「にんにくとバジリコのトマトソーススパゲッティ」が食べたくなり、リクエストをして作ってもらった。
スパゲッティを食べるとしたら、最近は必ずこれを食べる。美味しくて飽きないのだ。
今日はヤマが作ってくれたのだが、意外にも非常に美味しく作っていた。一言言ってやろうと思い、「ヤマー!」と呼ぶと、完全に注意されると思っていたらしく、「美味しかった」と言うと、「びびった、びびった」と連呼していた。普段呼びつける時は、9割怒る時なので仕方あるまい。
「ポモドーロ」、メニューには載ってませんが、ご要望があればいつでも。

2007年3月9日金曜日

100点


ほぼ毎日、店に遊びに来るマーカス。
そして必ず、「ハイ、ハニー元気?」と聞いてくるので、私も必ず「うるせえ」と言う。
「どうしてうるせえ?」と言われるのだが、ごもっともである。マーカスは一つも悪くない。
「うるせえ」を毎日続けて言っていると、ついにマーカスに「はい、今日も100点です」と言われてしまった。それを聞きつけたナカイが喜んで、事ある毎に「100点です」と言う始末である。
今日はボードに書いて帰って行った。漢字で書いてあるのがまた腹立たしい。

2007年3月6日火曜日

ドリームガール

マリさんが「ドリームガールを見たい」と言うので、久々に映画に行く事にした。
ドリームガールは、先日アカデミー賞でも話題になっていたので見たいとは思っていた。しかしふと、「ん?ディパーテッドもやってるよな」と思い、作品賞を取った事だし、こちらの方が見たくなってきたので、「ディパーテッドじゃ駄目なの?」と、マリさんにメールした所、完全に無視された。どうやらお気に召さないらしい。
映画はなかなか面白く、二人でビヨンセの美しさにノックアウトされた。助演女優賞を取った、ジェニファー・ハドソンが何となく自分に似てる気がし、「あたし似てない?」と、マリさんに聞くと、笑って否定はしていなかった。

2007年3月4日日曜日

液体絆創膏の思い出

今更ながら液体絆創膏を使ってみると、あまりの痛さに驚いた。沁みる沁みるとは聞いていたが、ここまで沁みるとは。じわじわとえぐられる様に痛いので、「いっそ一思いにやってくれ」と思う。
「いてえ、いてえ」と言っていると、カズヤが「それ痛いですよね、自分も顔に塗った事あります」と言い出した。指でも痛いのに顔などもっと痛いに決まっている。
「何で顔さ」と聞くと、子供の頃、目をつぶって何処まで自転車を乗れるか試した時に怪我をしたという。「目つぶったら、どっかぶつかるに決まってんじゃん!」と言うと、「何かやってみたくなったんですよ」と、それが当然の性だと言わんばかりである。「バカじゃないの、そんな人いないよ」と言っていると、隣でヤマが手を上げて「自分も同じ事しました」と言うではないか。そんなバカをする奴が身近に二人も居るとなれば、「もしや」と思いナカイにも聞いてみると、ナカイもやった事があると言う。皆一様に「どこまで真っ直ぐ行けるかと思って・・」と、言っていた。
思わぬ所で、バカ共の幼少期のエピソードを聞いてしまった。

2007年3月2日金曜日

地域格差

ナカイは帯広出身であり、高校時代までをそこで過ごした。
帯広での学生時代の話を聞くと、私が同じ学生の時でも有り得なかった古いエピソードが盛り沢山であり、「帯広は時代が10年遅れてる」と、いつも私は言っている。
雑誌に帯広の店が出ていると、必ずナカイに教えるのだが、その度に「ほれ、これも古いね」と言い、ナカイが何を言っても耳を貸さない。
しかし、どうであろう。ふと思ったのだが、私の住む札幌はそんなに都会であろうか。聞き流していたが、そういえばいつもマーカスが、「札幌は何もない」と言っているではないか。政令指定都市だと思って、つい天狗になっていた。
考えてみると、帯広も札幌もさほど変わらない。同じ北海道である。これからはナカイに「古い」と言うのはやめよう。